28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2010/10/09(土)00:41:18.61ID:AfvvxmAq0
ようやく外に出たと思ったら目の前にまた洞窟。
ぬか喜びとはまさにこのことだな。
テントで休んだ後先へ進む。
入った途端目の前に広がる水の崖。
この滝を飛び降りろと言うのだろうか。
この高さから水に飛び込めば確実に石にたたきつけられるのと同じダメージになるな。
そこで黒魔が名案を思いついた。
フェニックスの尾を口に含んだまま飛び降りるというのだ。
なるほど。そうすれば着水と同時に復活できるか。

言い出しっぺの法則に則り黒魔で早速実験。
無理矢理黒魔の口にフェニックスの尾を突っ込み滝の下へ蹴り落とす。
しばらくして弾けたような音が聞こえたがその後黒魔の声が聞こえたから成功したのだろう。
俺もフェニックスの尾を口に含み飛び降りる。
着水の瞬間意識が飛ぶがすぐに復活した。
HPはかなり減っているが気にしない。
「いきなり落とすなんてひどいよ」
黒魔が文句言ってくる。
いいじゃないか。降りれたんだし。




30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2010/10/09(土)00:43:18.63ID:AfvvxmAq0
水路をジャブジャブと進む俺たち。
相変わらず魚どもが妨害してくる。
そこで陸に上がった俺はさっき拾ったゼウスの怒りとかいうアイテムを水に投げ込んだ。
するとどうだろうか。水路全体にサンダーが発動し
痺れ死んだ魚が浮かんでくるではないか!
みろ、魚がゴミのようだ!黒魔も浮かんでいるが。

無駄にフェニックスの尾を浪費していることを気にしつつ先へ進むと
入ったときに飛び降りたのと同じくらいの規模の滝壷にぶち当たった。
滝壺付近には巨大なタコの死骸がある。
死骸には黒い傷と無数のサンダーの跡と何故かチョコボの足跡があった。
かなりの実力者が倒していったのだろう。
黒い傷跡から見るにもしかしたらセシル隊長たちかもしれない。




31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2010/10/09(土)00:45:29.29ID:AfvvxmAq0
ようやく洞窟を抜け、日の光を浴びる俺たち。
なんだか何日も洞窟に潜ってた気分だ。
ここらへんには確かダムシアンの城があるはずだ。
ダムシアンは小さいながらもクリスタルを持つしっかりとした国だ。
事情を話せばかくまってくれるかもしれない。
もしかしたら、セシル隊長達にあえるかもしれない。

結論から言うと、ダムシアン城は瓦礫の山になっていた。
絶望したッ!とか言っている場合ではない。
せっかくつかみかけた光を取りこぼしたような気分だ。
「城の天井部分から崩れているのをみるに爆撃されたようだな」
黒魔が冷静に検分する。
爆撃なんていう芸当ができるのは飛空挺を持つバロンだけだ。
一足遅かったようだ。俺は悔しさで下唇を噛む。




32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2010/10/09(土)00:46:52.42ID:AfvvxmAq0
とりあえず何か役に立つ物が残ってないか廃墟となった城を探索する俺たち。
しかし略奪でも行われたのか空の宝箱ばかりが見つかった。
「お、なんかこの壁怪しいぞ」
黒魔が壁を一マスずつ調べていると何か見つけたようだ。
「この煉瓦だけ妙に出っ張ってるんだ」
何かの仕掛けがあるのかもしれないな。
俺は力一杯煉瓦を押した。
すると床の一部が動き、階段が現れた。
俺はてっきり何かの紋章やら鍵やらをはめないといけないかと思ったが
別にそんなことはなかった。

階段の先はホバーボートの駐船場だった。
これがあればモンスターに出会わず砂漠や浅瀬を越えられるはずだ。
ダムシアンの人たちには悪いが俺たちは一台だけ失敬することにした。
ダムシアンがやられたとなれば陸路で行ける国で残るのは
東のファブールだけだ。手後れになる前に着かなければならない。
俺たちはファブールを目指し、東のホブス山へ向かった。




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